アート
-
マーク・マンダースの不在展@東京都現代美術館 レビュー
マーク・マンダースの不在展に行ってきたのでレビューと考察をします。
マーク・マンダースはオランダ出身の現代美術家で、「建物としての自画像」という構想を背景に作品を制作している。
断片的なものの組み合わせや、崩壊したような、作りかけのようにも見える彫刻作品は、何か物語があるようにも感じられるし、発生する意味をバラバラにしたり、ズラしたりして、宙吊りにしているようでもある。
Information
会場 東京都現代美術館 企画展示室 3F 会期 2021年3月20日(土・祝)- 6月 20日(日)22日(火)開館時間 10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで) 休館日 月曜日( 5月3日は開館)、5月6日※6/1~6/22は休館日なし(7月17日~10月17日 「マーク・マンダース:保管と展示」として継続)観覧料 一般 1,500円 / 大学生・専門学校生・65歳以上 1,000円 / 中高生 600円 / 小学生以下無料
6/1~6/22は完全予約制(日にち指定)美術館へのアクセス 東京メトロ半蔵門線「清澄白河駅」B2番出口より徒歩9分
都営地下鉄大江戸線「清澄白河駅」A3番出口より徒歩13分
東京メトロ東西線「木場駅」3番出口より徒歩15分、または都営バスで「東京都現代美術館前」下車
都営地下鉄新宿線「菊川駅」A4番出口より徒歩15分、または都営バスで「東京都現代美術館前」下車
〒135-0022 東京都江東区三好4丁目1−1所要時間:約2時間…
-
オラファー・エリアソン _ときに川は橋となる展@東京都現代美術館 レビュー
東京都現代美術館で開催している「オラファー・エリアソン 」による「ときに川は橋となる」展に行ってきました。
「オラファー・エリアソン」はアイスランド系デンマーク人のアーティストで、写真、彫刻、ドローイング、インスタレーション、デザイン、建築など、多くのメディアで自然現象を扱う作品が特徴的である。
Information
…会場 東京都現代美術館 企画展示室 地下2F 会期 2020年 3月14日(土)6月9日(火)ー6月14日9月27日(日)開館時間 10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで) 休館日 月曜日(8月10日、9月21日は開館)、8月11日、9月23日 観覧料 一般 1,400 円 (1,120円)/ 大学生・専門学校生・65 歳以上 1,000円(800円)/ 中高生 500円(400円)/ 小学生以下無料美術館へのアクセス 東京メトロ半蔵門線「清澄白河駅」B2番出口より徒歩9分
都営地下鉄大江戸線「清澄白河駅」A3番出口より徒歩13分
東京メトロ東西線「木場駅」3番出口より徒歩15分、または都営バスで「東京都現代美術館前」下車
都営地下鉄新宿線「菊川駅」A4番出口より徒歩15分、または都営バスで「東京都現代美術館前」下車
〒135-0022 -
窓展:窓をめぐるアートと建築の旅 @東京国立近代美術館 レビュー
窓展:窓をめぐるアートと建築の旅と関連イベントの「柱間装置の文化誌」短編映画上映会(早稲田大学 中谷礼仁研究室)に行ってきたのでレビューを書いていきます。上映会は別の記事で書いていくので、まずは窓展:窓をめぐるアートと建築の旅についてです。
この展覧会は「窓学」を主宰する一般財団法人 窓研究所と東京国立近代美術館がタッグを組んで開催されている。
Information
会場 東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー 会期 2019年11月1日(金)~2020年2月2日(日) 開館時間 10:00-17:00 (金曜・土曜は10:00-20:00)
*入館は閉館30分前まで休館日 月曜日(11月4日、12月2日、1月13日は開館)、11月5日[火]、年末年始(12月28日[土]-2020年1月1日[水・祝])、1月14日[火] 観覧料 当日券
一般 1,200(900)円
大学生 700(500)円美術館へのアクセス 東京メトロ東西線竹橋駅 1b出口より徒歩3分
〒102-8322 千代田区北の丸公園3-1窓学とは
「窓学」とは、YKK APが2007年に開始した「窓は文明であり、文化である」の思想のもと窓を学問として多角的に研究する活動です。窓を歴史的、文化的に位置づけ、その新たな可能性や魅力を提示することで、よりよい建築、都市、社会づくりに貢献することをめざして活動しています。
「窓学」は、総合監修に東北大学五十嵐太郎氏を迎え、国内外の大学・有識者と協働し、その研究成果を積み重ねてまいりました。この10年間で、計17の大学および研究機関、のべ55名の研究者、建築家、アーティストの方々に、分野の垣根を超えてご参加いただき、50を超える窓の多様なテーマについて研究を行いました。
窓研究所 HP「窓学」はサッシメーカーのYKK APが総合監修に五十嵐太郎氏を迎えて、窓に関する様々な研究をしたり、その成果を発表したりしている窓研究所が主催している活動のことです。
現代の日本の窓は既製品のサッシが普及おり、複数メーカーがあれど、どれも似たようなサッシになってしまいます。かといって、鋼製建具を製作しようとすると金額はあがるし、性能を既製品レベルに持っていこうとするとさらに金額があがるため、低コストで新しい建具の表現をつくるのは今後の自分の課題です。そのため、窓研究所の活動は刺激的でとても勉強になります。
窓展:窓をめぐるアートと建築の旅
所要時間:約3.5時間
写真撮影:キャプションの横にNGマークのない作品は撮影可能(ほとんどの作品は撮影できます。)東京国立近代美術館は一つの展覧会でかなり多くの作品を展示してくれるので、時間のある日や20時まで開館している金、土曜に行くのがオススメです。本展でも…
-
目_非常にはっきりとわからない展 @千葉市美術館 & クロストーク「導線の行方」レビュー
千葉市美術館で開催している「目」による「非常にはっきりとわからない」展と関連イベントのクロストーク「導線の行方」に行ってきました。
「目【mé】」とは荒神明香 氏(アーティスト)、南川憲二 氏(ディレクター)、増井宏文 氏(インストーラー)の3名を中心に活動しているアーティストです。芸術祭などで何度か作品を拝見したことがあり、非常に気になっている存在なので初の大規模個展と聞きとても楽しみでした。
また、クロストークは「目【mé】」の荒神氏、南川氏と哲学者の星野太 氏によるトークで、星野 氏は「現代思想」で寄稿文を拝読して気になっている哲学者の方だったので、無理をしてでもこの日に合わせて行こうと思っていました!
Information
観覧料 一般 1200円(960円)(税込)
大学生 700円(560円)(税込)
小・中学生、高校生無料開館時間 10:00~18:00
金、土曜日は20:00まで会期 2019/11/2(土)~ 2019/12/28(土) 休館日 11月5日(火)、11日(月)、18日(月)、25日(月)
12月2日(月)、9日(月)、16日(月)、23日(月)
※11月5日(火)と12月2日(月)は全館休館住所 千葉市美術館
〒260-0013 千葉市中央区中央3-10-8TEL 043-221-2311 URL http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2019/1102/1102.html 展覧会プレスリリース文
空間を大規模に変容させる表現などで、現実世界の不確かさを人びとの実感に引き寄せる作品を展開し、国内外で大きく注目を集める現代アートチーム「目[mé]」の、美術館における初の大規模個展を開催します。
千葉県の地球磁場逆転地層(チバニアン)や、それらの地質学によって示されるように、未だに原因が解明できないような天変地異の連続の上に、私たちの現実という地表の世界は成り立っています。本展では、展示物に加え、鑑賞者の動きや気づきを含む千葉市美術館の施設全体の状況をインスタレーション作品として展開し、突き放された現実としての美術館に人々を誘います。様々な状況が集積されてゆく動的な展示空間は、訪れる人々が理解していたはずの意味や本質を剥がしてゆくように、当たり前のものとしてどこか見過されているような現実世界を、新たな感覚で捉え直させる機会となるでしょう。
千葉市美術館 HP展示は1階と7階、8階で行われており、1階は写真可能ですが7、8階は写真禁止です。
いつもなら所要時間の目安を書きますが、この展示はあえて言うなら無限です!時間をかけて滞在することをおすすめします。時間をかけただけ、色んな気づきがあります。ちなみに僕は3時間くらいいました。…
-
やなぎみわ展 神話機械@神奈川県民ホール レビュー
やなぎみわ展 神話機械を観に神奈川県民ホールに行ってきたので感想を書いていきます!…
-
加藤泉_LIKE A ROLLING SNOWBALL @原美術館 レビュー
原美術館と別館のハラ ミュージアム アークで同時開催されている。加藤泉氏の展覧会「LIKE A ROLLING SNOWBALL」の原美術館の方を観に行ったのでレビューを書いていきます!
原美術館は2020年12月に閉館を予定しているため、今後の展覧会もできるだけ観に行きたいですね。
2つの館で同時開催するのは、この展覧会が初めてのこと。原美術館では最新作の64点、ハラ ミュージアム アークでは、その軌跡を振り返る145点が展示されている。
図録にはロバート ストーとの対話やインタビューなども掲載されており、これがおもしろい!どちらかの美術館に行ったら図録を買って、読んでからもう片方の美術館にいくとより理解が深まると思う。
作品の置き方も加藤氏自ら「絵を描くように作品を設置」しており、「観るリズムみたいなものはすごく考える」という、作品との出会い方も見所だ。
(加藤泉とロバート ストーの対話「加藤泉–LIKE A ROLLING SNOWBALL」図録 より)
Information
…会期
ハラ ミュージアム アーク 2019 年 7 ⽉ 13 ⽇[⼟]- 2020 年 1 ⽉ 13 ⽇[⽉・祝]
原美術館 2019 年 8 -
虫展 −デザインのお手本− @21_21 DESIGN SIGHTレビュー
21_21 DESIGN SIGHTで開催されている虫展−デザインのお手本−展に行ってきました。(最終日に行ったのでこの記事を書いている時には展覧会は終わっていますが、記録とレビューのために書いていきます。)
Information
会期 :2019年7月19日(金) – 11月4日(月・祝)
http://www.2121designsight.jp/program/insects/
会場 :21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1&2
休館日 :火曜日(10月22日は開館)
開館時間 :10:00 – 19:00(入場は18:30まで)
入館料 :一般 1,200円、大学生 800円、高校生 500円、中学生以下無料
展覧会ディレクター:佐藤 卓
企画監修
養老孟司所要時間は90分くらい。
自然について
虫について理解を深める展示から、虫の研究を応用したデザインの展示まで、虫とデザインをつなげるとても楽しく学びのある展覧会でした!
展覧会の最初にある企画説明にも書いてありましたが、確かに子供の頃は夢中になって虫を捕まえていたが、いつの日か生活の中から排除する対象となっていました。
ここで、人間-対-自然という対立構造を持ち出すことは簡単ですが、私は自然という考え方は人間という種を他から独立させ、その他を支配するための道具として生まれたのだと思っています。昔は人間も自然の一部でしたが、今の我々の生活で直接自然を感じられるものはとても少なくなっています。感じられたとしても、人間にとって好ましいものだけがフィルターを通して得られる程度でしょうか。この排除はおそらく近代の死を生活から排除する流れと同じように感じます。このあたりを調べてみるのもおもしろいかもしれません。
しかし、一見、排除されているようにみえても、虫がデザインなどを通して我々の生活の中に入り込んでいるという見方もできておもしろいです!トビケラの巣
今回の展覧会で特に気になったのがトビケラの巣の展示です!
トビゲラはチョウやガに近い昆虫で、幼虫は水の中で、付近の落ち葉・枝・砂・小石などで巣を作る、水中のミノムシとのこと。
小檜山賢二氏作品キャプションより …トビケラの巣